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レッドウィングのペコス8155を深掘りレビュー:エイジングの魅力

木のテーブル越しに、日本人女性がレッドウィングのペコス8155ブーツを両手で丁寧に持ち上げ、革のエイジング具合を真剣に観察している様子。明るいリビングの自然光がブーツの艶と質感を際立たせ、柔らかな雰囲気の部屋の中でブーツのキャメル色が美しく映えている。

こんにちは。Tokyo Boots Labo のまどかです。

レッドウィングペコス8155深掘りレビューで検索しているあなたは、サイズ感がきついのかゆるいのか、甲高の足でも大丈夫なのか、中古やヴィンテージの狙い目はどこなのか、茶芯が出るエイジングやソール交換のタイミングまで、かなり深いところまで知りたいはずですよね。

とくにバイクに乗るバイカーの方だと、ステップとの相性やブーツカットデニムとのコーデ、同じ黒ペコスの8169との比較も気になるところかなと思います。

この記事では、私が実際に履き込んできたレッドウィングペコス8155を例に、履き始めのきつい時期の乗り越え方から、甲高さん向けのサイズ選び、中古市場でのチェックポイント、茶芯が出てくる経年変化まで、リアルな目線でお話ししていきます。

読み終わるころには、「自分にとって8155はアリかナシか」「買うならどんな一足を狙うべきか」がはっきりイメージできると思うので、気になるところからゆっくり読み進めてみてくださいね。

ブーツに詳しくない人でも、ペコスという名前だけは聞いたことがあるかもしれません。でも実際には、同じペコスでもソールや木型で性格がガラッと変わります。この記事は、単にスペックを並べるのではなく、実際に履いて悩んだポイントや「ここは知っておいてほしい」というリアルな失敗談・成功談も交えながらまとめているので、初めての一足を選ぶ人にも、二足目・三足目を狙うブーツ沼の住人にも、役立つ内容になっているはずです。

この記事のポイント

  • レッドウィングペコス8155の基本スペックと特徴
  • サイズ感や甲高の人が失敗しない選び方
  • エイジングや茶芯を楽しむための手入れポイント
  • 中古市場での相場感とソール交換の考え方

レッドウィングペコス8155深掘りレビュー概要

木のテーブルに向かって座る日本人女性が、レッドウィングのペコス8155ブーツを丁寧に両手で持ち上げ、革の質感やエイジングの深まりをじっくり観察している様子。柔らかな自然光が室内に差し込み、ブーツのブラウンレザーの艶やシワが自然で美しく際立っている。

Tokyo Boots Labo・イメージ

ここでは、レッドウィングペコス8155がどんなモデルなのか、スペックや見た目の特徴を整理していきます。まずは全体像を押さえておくと、あとで出てくるサイズ感や中古の選び方もイメージしやすくなりますよ。ペコスというモデルの成り立ちや、ほかのレッドウィングとの違いを頭に入れておくと、「自分が欲しいのは本当に8155なのか?」を冷静に判断しやすくなると思います。

8155モデル概要とスペック

レッドウィングペコス8155は、いわゆる「ブラックペコス」と呼ばれるプルオンタイプのワークブーツです。アッパーにはブラッククロームレザー、ソールにはケミガムコルクソールを採用した、やや無骨で男らしい一足ですね。レースアップの875やアイアンレンジャーと違い、シューレースがないぶん見た目がすっきりしていて、足首まわりもミニマルな印象になります。

ペコスというモデル自体は、ウエスタンブーツのDNAを持ったワークブーツで、乗馬用のブーツから発展したと言われています。高めのヒールと、やや尖ったトウシェイプ、両サイドに縫い目のある筒状のシャフト。このあたりが「ペコスらしさ」で、8155もその系譜にある一足です。レッドウィング公式でも、ペコスはウエスタンテイストとワークブーツの機能性をミックスしたモデルとして紹介されています(出典:レッドウィング公式サイト「11-inch Pecos」)。

カラーはブラックのみですが、同じ木型を使ったブラウンレザーの1155が本国ラインに存在します。1155はオロラセット系のブラウンで、よりカントリーな雰囲気。一方の8155は、ブラッククロームレザーとケミガムコルクソールの組み合わせで、少し都会的で引き締まった印象です。どちらも良いのですが、「黒いウエスタン系ワークブーツが欲しい」なら、やっぱり8155が刺さるかなと思います。

基本スペック一覧

項目内容
モデル名RED WING 8155 Pecos
レザーブラッククロームレザー
ソールケミガムコルクソール(ヒール付き)
製法グッドイヤーウェルト製法
原産国USA(年代により表記揺れあり)
ステータス廃盤モデル(中古・デッドストック中心)

同系ペコスとの位置づけ

同じペコスでも、現行で展開されている8060や8168などは、ソールやレザーの組み合わせが異なります。白底のペコスは、いわゆるアメカジ・ストリート寄りで、スウェットやチェックシャツとの相性が抜群。それに対して8155は、黒レザー×黒ソールでかなり締まって見えるので、レザージャケットや細身のデニム、さらにはモノトーンコーデにもすっきりハマってくれます。

個人的な感覚としては、「アメカジど真ん中なペコス」が欲しいなら白底系、「大人っぽくてちょっと色気のあるペコス」が欲しいなら8155、という棲み分けかなと思います。なにより、すでに廃盤になっていることもあって、街で同じモデルとすれ違うことがほとんどないのも、所有欲をくすぐるポイントですよね。

ブラッククロームレザーの質感

ブラッククロームレザーは、最初はかなりパリッとした硬さがあって、光沢も強めです。足を入れた瞬間は「ん?思ったより硬いぞ」と感じるかもしれませんが、それがこのレザーの持ち味。履き込むうちに徐々に表面のツヤが落ち着き、シワに沿ってマットな部分と光を反射する部分が出てきて、立体感が増していきます。

表面にはしっかり塗膜が乗っているので、雨粒やちょっとした汚れなら、さっと拭くだけで落とせるタフさがあります。アスファルトの跳ね上げや、バイクのオイル汚れにもそこそこ強くて、日常使いでもあまり気を遣わずガンガン履けるのがいいところです。とはいえ、濡れたまま放置するとシミの原因になるので、帰宅後は軽くブラッシングして、乾いた布で水気を拭き取る習慣をつけておくと安心ですよ。

ケアの基本は、ブラッシングと乾拭きがメインです。ブラッククロームはオイルリッチなレザーなので、頻繁にオイルを入れなくても簡単にはカサつきません。むしろ、ミンクオイルやブーツオイルを塗りすぎると、ツヤが落ちてベタっとした見た目になりやすいので注意したいところ。乾燥が気になってきたタイミングで、柔らかめのレザークリームをごく薄く塗るくらいがバランスいいと思います。

エイジングの表情は、履く環境によっても大きく変わります。街履きがメインで、雨の日はあまり履かない人なら、ツヤを保ったまま上品に育っていきますし、バイク通勤やワークシーンでハードに使う人なら、シワや小傷が増えて一気に無骨な表情になっていきます。どちらにしても、ブラッククロームレザーは「汚れも含めて味」になりやすい革なので、あまり神経質になりすぎず、ラフに付き合っていくのが一番かなと思います。

また、年代やロットによっては、表面の塗膜の下からうっすら茶色い地の色が見えてくる、いわゆる茶芯個体も存在します。コバ周りやトウの先端、くるぶしのあたりなど、ぶつけやすい部分からジワジワと茶色が顔を出してくると、ブラック一色だった頃とはまったく違う雰囲気に育ってくれます。茶芯を楽しみたい場合は、色付きのクリームで塗りつぶすより、ニュートラル系のクリームやオイルで育てていくのがおすすめですよ。

ケミガムコルクソールの特徴

日本人女性が木のテーブル越しにブーツを手に取り、ケミガムコルクソールの凹凸や質感を注意深く観察している様子。明るい自然光が室内に差し込み、ソールのクリーム色と革のブラウンが柔らかく際立って見える、清潔感のあるシーン。

Tokyo Boots Labo・イメージ

8155の足元を支えるケミガムコルクソールは、ラバーに細かいコルクチップを混ぜ込んだソールです。見た目はややザラっとしたブラック(またはブラウン)で、ヒール部分がしっかり立ち上がっているのが特徴。トラクショントレッドの白底と比べると、クッション性はやや控えめですが、そのぶん接地感がダイレクトで、路面をしっかり掴んでくれる感覚があります。

実際に歩いてみると、「コツコツ」と小気味いいヒール音がして、大人のワークブーツという雰囲気がぐっと増します。スニーカーのようなふわふわ感はありませんが、程よい硬さと安定感があって長時間歩いても意外と疲れにくいのがケミガムコルクの良さです。特に、体重がしっかりある人や、柔らかすぎる白底だと膝がしんどくなるという人には向いていると感じます。

白底トラクショントレッドとの比較

項目ケミガムコルクソールトラクショントレッドソール
見た目黒〜ダークブラウンで引き締まるホワイトでカジュアル・軽快
クッション性やや硬めで安定感重視柔らかくふわっとした履き心地
耐摩耗性減りにくく寿命が長め減りが早く、交換サイクル短め
印象大人っぽく、バイカーテイストアメカジ王道でラフな雰囲気

バイクに乗るときのフィーリングも、ケミガムコルクならではの良さがあります。ヒールがあることでステップに引っかけやすく、シフトチェンジのときも足裏の位置をつかみやすいんですよね。しかも、白底にありがちな「ステップの金属部分でソールがすぐ削れる」という心配が少なく、長く付き合いやすいです。

一方で気をつけたいのが、経年によるソールの硬化です。古い個体だと、ゴムの油分が抜けてカチカチになり、床が濡れている場所では滑りやすくなってしまうことがあります。中古で検討している場合は、爪で押してみて少しでも弾力があるかをチェックするのがおすすめです。硬化が進んでいる場合は、早めにオールソール交換を前提に考えておいたほうが安全ですよ。

ウエスタンラストとシルエット

レッドウィングペコス8155は、ウエスタンラストと呼ばれる木型をベースにした、ややシャープなトウシェイプが特徴です。8169のような白底ペコスが丸みのあるトウで「かわいい」印象なのに対して、8155はつま先がスッと前に伸びていて色気があります。この「ちょい尖り」のシルエットが、黒レザーとヒール付きソールと合わさることで、どこかブーツブランドのドレスブーツに近い雰囲気さえ出してくれるんですよね。

シャフトの太さも程よく、ブーツカットや細身のストレートデニムをかぶせても、モタつきにくいバランスです。特にLevi's 517のようなブーツカットと合わせると、裾がヒールにきれいに乗ってくれて、足がスラっと長く見えます。逆に、極端なスキニーにインしてしまうと、足首から上だけ太く見えてバランスが取りにくいので、個人的には「やや細身〜ストレートくらいのパンツに裾をかぶせる」履き方を推したいですね。

コーディネートの相性

8155がハマりやすいスタイル

  • ブラックデニム+レザージャケットのバイカースタイル
  • インディゴのストレートデニム+白T+ネルシャツ
  • ブーツカットデニム+ウエスタンシャツ
  • モノトーンコーデの足元の「締め」として

横から見たときのラインも大事で、ヒールがあるぶん、履くだけで自然と姿勢が少しだけ起き上がります。背筋がスッと伸びる感覚があって、歩いている自分をショーウィンドウに映して見たときに、「あ、今日のシルエット良いな」と思わせてくれるブーツです。ここ、けっこうポイント高いですよね。

一方で、ウエスタンラストは甲が低めなので、サイズを攻めすぎると足入れで苦労しがちです。このあたりの話は、後半のサイズ感の章でもしっかり掘り下げていきますが、見た目のシャープさと履きやすさのバランスをどう取るかが、8155と長く付き合ううえでの鍵になるかなと思います。

廃盤モデルの希少性とヴィンテージ

レッドウィングペコス8155はすでに廃盤となっていて、現在は新品での入手がほぼ不可能です。ショップによってはデッドストックがひょっこり残っていることもありますが、サイズがピンポイントでハマるケースはかなりレア。基本的には、中古ショップやフリマアプリ、オークションサイトなど、ヴィンテージ市場をこまめにウォッチしていくスタイルになります。

状態の良い羽タグ時代の個体、さらに茶芯がしっかり出ているヴィンテージ8155となると、価格帯はどうしても高めに振れがちです。加えて、ソールの残り具合やインソールのヘタり方、ライニングのダメージなど、チェックすべきポイントも増えてきます。写真だけでは分かりにくい部分も多いので、可能なら実物を見られるお店で探すほうが安心ですよ。

年代別のざっくり特徴

年代感タグの例特徴
90年代前後プリント羽タグなど茶芯個体の可能性あり。革が分厚く無骨な印象
2000年代〜刺繍羽タグなど個体差はあるが、ややマイルドな硬さで履き慣らしやすい
後期モデル表記や箱が現行寄りコンディションが良いものが多いが、茶芯は控えめな傾向

中古価格や相場感は、出品タイミングや状態、サイズによって大きく変わります。ここで触れる金額はあくまで一般的な目安として受け取ってください。正確な情報は公式サイトや販売店の最新情報をご確認いただき、最終的な判断は専門家やショップスタッフにご相談ください。

なにより、「廃盤である」という事実が、所有欲の大きなポイントです。現行モデルなら、傷んできたら買い直すという選択肢がありますが、8155の場合はそう簡単に同じコンディションのものが見つかりません。そのぶん、一度手に入れたら「この一足をじっくり育てよう」という気持ちになりやすく、エイジングへの愛着もグッと深まっていきます。

ヴィンテージブーツは、どうしてもコンディションの当たり外れがありますが、焦らず時間をかけて探していくと、「サイズも状態も自分にぴったり」という一足に出会えることがあります。そういうブーツに出会ったときの喜びは、現行品を普通に買うのとはまた違うものなので、ぜひ楽しみながら探してみてください。

レッドウィングペコス8155深掘りレビュー着用感

明るいリビングの床に座った日本人女性が、レッドウィングのペコス8155を足に履こうとしながらフィット感を確かめている様子。自然光が差し込み、ブラウンレザーの質感やソールの明るい色合いが柔らかく際立っている。

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ここからは、サイズ感やきつい履き始めの乗り越え方、エイジングや茶芯の出方、中古相場やソール交換の目安など、より実践的なポイントをまとめていきます。通販やフリマでの購入を検討している人は、特にチェックしてみてくださいね。サイズ選びや足入れのコツを知っておくだけで、「せっかく買ったのに痛くて履けない…」という悲しい事態をかなり防げます。

サイズ感と甲高さんの注意点

レッドウィングペコス8155で一番多い悩みが、サイズ感と甲高問題です。ウエスタンラストは甲が低めに設計されているので、普段のレッドウィングと同じサイズを選ぶと、足入れの時点で「踵がまったく入らない」というケースが本当に多いんですよ。特に日本人に多い、甲高・幅広タイプの足だと、この傾向が強く出ます。

私のおすすめは、モックトゥ875やアイリッシュセッターと比べてハーフサイズアップ、もしくはワイズを一段広げること。例えば、875をUS8Dで履いているなら、8155はUS8.5D、もしくはUS8Eを中心に検討してみるイメージです。もちろん足型は人それぞれなので絶対ではありませんが、「いつものサイズをそのまま選ぶ」のはかなりリスキーだと思っておいたほうがいいですね。

サイズ選びのチェックポイント

  • つま先に5〜10mmほどの余裕があるか
  • 甲周りが痛くないか(特に履き口〜甲の境目)
  • 踵が抜けすぎないか(軽い浮きならOK)
  • 厚手ソックスを履いたときにも許容範囲か

甲高さんの場合、足長は問題なくても、甲の高さでつかえてしまうことが多いです。そういうときは、無理に小さいサイズにこだわらず、ワイズ違いやハーフサイズアップも視野に入れてみてください。ペコスは紐で締め上げてフィットさせるタイプではないので、多少の余裕があっても、中敷きで微調整すれば十分履きやすくなります。

フリマやネット通販で試着なし購入をする場合は、出品者にインソールの実寸や甲周りのフィット感をできるだけ詳しく聞いておきましょう。靴裏のサイズ表記だけでは分からないことが多く、「普段スニーカーで何cmを履いていて、これはどう感じたか」といった生のコメントがあるとかなり参考になります。

サイズが合っていない状態で無理して履き続けると、足にもブーツにも負担がかかります。特に、甲や小指の付け根が強く当たる状態でガマンして履き続けると、タコやマメの原因になってしまうことも。違和感が強い場合は、一度履くのをやめてサイズやフィッティングを見直してみてください。

最終的には、「立ったときに体重をかけてみて、全体として気持ちよくフィットしているか」という感覚も大事です。最初は多少きつく感じても、革が馴染んでくると余裕が出てきますが、「明らかに痛い」「指が曲がってしまう」レベルのきつさはNG。逆に、踵がカパカパ浮きすぎるサイズも、ペコスの構造上フィットさせるのが難しいので避けたほうが無難ですよ。

きつい履き始めと慣れるまで

新品やデッドストックの8155は、とくに履き口から甲にかけてがかなりきついです。足を入れるときに「ここで止まる…」という感覚が出やすく、脱ぎ履きに時間がかかるのは正直覚悟しておいたほうがいいですね。ペコス全般に言えることですが、最初の数回は本当に修行のような気持ちになるかもしれません。

私がよく使う裏ワザは、最初の数回だけ薄いビニール袋を足にかぶせて滑らせながら履くこと。これだけでもかなりスムーズになります。ビニールが摩擦を減らしてくれるので、踵が引っかかりにくくなるんですよね。もちろん、革が馴染んでくればビニールなしでも問題なく脱ぎ履きできるようになります。

慣らし履きのステップ

  1. 購入直後は、厚手ソックスではなく普通のソックスで短時間だけ室内履き
  2. 30分〜1時間程度の近所の外出で様子を見る
  3. 足が痛くならない範囲で、少しずつ歩く距離を伸ばす
  4. 革が柔らかくなってきたら、普段の外出や通勤にも投入

このステップを踏むことで、甲周りやくるぶしのあたりが自分の足の形に少しずつ馴染んでいきます。焦っていきなり一日中履きっぱなしにすると、マメができたり、最悪の場合「やっぱり自分には合わない」となってしまいがちなので、ここはぐっとこらえて少しずつ距離を伸ばしていくのがおすすめです。

どうしても当たりが強い部分がある場合は、シューズストレッチャーや、部分的に革をほぐせるストレッチスプレーを併用するのもアリです。ただし、過度に引き伸ばしすぎるとフィット感が損なわれることもあるので、様子を見ながら少しずつ調整していきましょう。

ペコスは一度足に馴染んでしまえば、シューレースの締め直しがいらないぶん、脱ぎ履きが本当にラクになります。最初の慣らし期間さえ乗り越えてしまえば、「なんであのとき買うか迷ってたんだろう」と思うくらい、日常の相棒として活躍してくれるはずですよ。

エイジングと茶芯の経年変化

日本人女性が床に置かれたレッドウィングのペコス8155ブーツを手で支えながら、エイジングで深まった革の艶や茶芯の浮き出た表情を確認している様子。自然光がブラウンレザーの経年変化を柔らかく照らし、ソールとのコントラストが美しく際立っている。

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レッドウィングペコス8155のエイジングは、ブラッククロームレザーらしいツヤの増し方が魅力です。履き込むうちに履きジワが深く入り、光沢が少し落ち着いてくると、なんとも言えない渋さが出てきます。新品のときのカリッとした黒も悪くないのですが、半年〜一年くらい履き込んだあたりから、一気に「自分のブーツ」っぽさが増してくる感覚があります。

ヴィンテージ個体や年代によっては、傷やコバ周りから茶芯がのぞいてくることもあり、ブラック×茶芯のコントラストが好きな人にはたまりません。特に、つま先部分やシャフトの折れ曲がる部分、バイクに乗る人ならシフトペダルが当たる甲のあたりなど、「よく動くところ」から徐々に地の色が見えてきます。

エイジングを楽しむためのケア

  • 日常のケアはブラッシング+乾拭きが基本
  • クリームやオイルは「必要なときに薄く」が鉄則
  • 色付きクリームより、ニュートラル系をメインに使う
  • 雨の日に履いたら、しっかり乾かしてから保革

レッドウィング全般のエイジングや寿命については、レッドウィングを手入れしないとどうなるでも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

手入れの頻度や使うオイルの種類で、エイジングの表情は大きく変わります。ここで紹介している方法はあくまで一例なので、正確なケア方法は公式サイトのガイドや専門店のアドバイスもチェックしつつ、自分なりのスタイルを見つけていきましょう。特に、乾燥しやすい季節や、雨に濡れたあとなど、コンディションが変化しやすいタイミングでは、革の状態をよく観察してからケアするのがおすすめです。

そしてなにより、「多少の傷やシミも含めて、自分の足跡」として楽しんでいくスタンスが大事かなと思います。完璧な新品状態をキープし続けるよりも、日常の中でついた小さな傷や、バイクでついた擦り跡が積み重なっていくことで、世界に一つだけの8155に育っていきます。そうやってエイジングを楽しめる人には、8155は最高の相棒になってくれるはずです。

中古相場とソール交換の目安

レッドウィングペコス8155の中古相場は、状態やサイズ、タグの年代によってかなり幅がありますが、ざっくり言うと「2万円台後半〜4万円台前半」が一つの目安になっている印象です。茶芯がしっかり出たヴィンテージ個体やデッドストック級の状態だと、それ以上の価格が付くことも珍しくありません。人気サイズ(だいたいUS8〜9あたり)は、出た瞬間に売れてしまうことも多いので、こまめなチェックが重要です。

購入前に必ずチェックしたいのが、ソールの減り具合と硬化具合です。ヒールが斜めに削れすぎていないか、接地面が極端に薄くなっていないか、指で押してわずかに弾力を感じるかどうかを見ておきましょう。アッパーの革に比べると、ソールは交換する前提で考えればいいのですが、それでも「あとどれくらい履けそうか」の目安を持っておくと、全体のコスト感を掴みやすくなります。

ソール交換を検討するタイミング

ソール交換を検討する目安

  • ヒールベースギリギリまで削れている
  • アウトソールのパターンがほぼ消えている
  • ソールがカチカチに硬化して滑りやすい
  • つま先やウェルト付近から小さな割れが出ている

ソール交換の費用は、依頼するショップやメニュー(アウトソール交換かオールソール交換か)によって変わります。金額の目安はあっても、実際の見積もりはブーツの状態次第なので、費用はあくまで一般的な目安として考えてください。正確な金額や仕様は公式サイトや修理店に直接確認し、最終的な判断は専門家に相談しながら進めるのが安心です。

レッドウィングを長くガンガン履きたい人向けの考え方は、レッドウィングをガンガン履く完全ガイドでも詳しく触れているので、そちらも参考になると思います。

修理に出すタイミングが遅すぎると、ミッドソールやウェルトまでダメージが及び、結果的に費用が高くついてしまうことがあります。「そろそろ危ないかな」と感じたら、一度専門店で状態を見てもらうのがおすすめです。自分だけで判断せず、プロの目線をうまく借りてあげると失敗しにくいですよ。

中古で手に入れた8155は、ソール交換を前提に「自分好みの仕様にカスタムする」楽しみもあります。ケミガムコルクからビブラムソールに換装したり、ヒールの高さを微調整したりと、足に合った一足に仕立てていくのも面白いので、ぜひ選択肢の一つとして覚えておいてください。

レッドウィングペコス8155深掘りレビュー総まとめ

レッドウィングペコス8155深掘りレビューとして、スペックや特徴、サイズ感、きつい履き始めの乗り越え方、エイジングや茶芯の楽しみ方、中古相場とソール交換の目安まで、一通りお話ししてきました。ここまで読んでいただければ、8155がどんなキャラクターのブーツなのか、かなり具体的にイメージできるようになっているはずです。

8155は、白底の8169と比べると少しクセのある一足ですが、そのぶんハマったときの満足度はかなり高いブーツです。バイクが好きなバイカーのあなたにも、ブラックコーデやブーツカットデニムの足元に色気を足したいあなたにも、強くおすすめできるモデルだと感じています。とくに、「他人とかぶりにくい黒ペコスが欲しい」「少しドレッシーなウエスタン系ワークブーツを探している」という人には、かなりツボに入るはずですよ。

最後にもう一度だけお伝えしておくと、サイズ選びや中古個体の状態判断、ソール交換の費用感は、ここで紹介した内容だけで断定せず、正確な情報は公式サイトや専門店の最新情報を確認することが大切です。最終的な判断は、信頼できるショップスタッフやリペア職人などの専門家に相談しながら進めてくださいね。

それでも、「この一足をじっくり育ててみたい」と感じたなら、レッドウィングペコス8155はきっと長い相棒になってくれるはずです。あなたのスタイルに合う一足と、良い出会いがありますように。ブーツ選びで迷ったときは、この記事にまた戻ってきて、自分の感覚と照らし合わせながらじっくり検討してみてください。

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